雪舟は、晩年、益田城主「益田 兼堯（ますだ かねたか）」の依頼で、益田市に2つの庭を設計・作成しました。その2つの庭が、医光寺と萬福寺の庭です。この2つの庭に関して紹介したします。
萬福寺は、日本庭園の石組みで主な須弥山石組の庭園として、日本で代表的な庭です。仏教の曼陀羅の世界で、中心的な須弥山石と八山、八海を進んで極楽に行ける極楽往生を示す素晴らしい庭です。是非一度見に来てください。
１．萬福寺
萬福寺の石庭は、1479年に15代城主益田兼堯が歌聖・雪舟を招き、造らせました。萬福寺庭園は仏教の世界観である「須弥山（しゅみせん）世界」を象徴した石庭である。
中央最上段にある石が「須弥山石」が中心石となり、築山にみられる集団石組と組み合わせて「須弥山石組」を表現している。須弥山石の直下には「不老石」、右手中段にある表面が平らな石は「座禅石」と記されている。写真の右下の池の奥には、鯉から龍として滝を上る姿や、奥の極楽浄土に続く一筋の道も見ることができます。
お寺の奥さまの解説が大変流暢で興味深い。禅の庭園を理解するうえで大変参考になる話であり、心して話に耳を傾けて欲しい。
萬福寺は、時宗益田道場として平安時代に建立され、当初は安福寺と号し益田川河口付近にありました。しかし大津波で流出していまい、後の1319年、游行4代呑海上人が再興しました。1374年には益田七尾城11代城主が現在の地に移築して萬福寺と改称、益田家の菩提寺と定められました。
1866年長州征伐益田口戦争の際には、幕府軍の陣営となり総門は焼失しましたが、本堂や庫裏はそのまま残っています。鎌倉時代の建築様式の本堂（重要文化財）、雪舟が築いた庭園（史跡及び名勝）、仏教の教えを表す「二河白道図」（重要文化財）、南蛮貿易によりもたらされた「華南三彩壺」など、中世益田文化を代表する文化財が集まる寺院です。国重要文化財、国指定名跡及び名勝。
（萬福寺ホームページ、庭園ガイドのホームページから一部抜粋）
5月10日（土）、雪舟の庭「萬福寺」で、石見の夜神楽 #MASUDA石見神楽WEEK として、ライトアップと石見神楽( #津田神楽社中 ）の共演が行われました。初めてのコラボで、多くの方が楽しみました。
（写真提供 #津田神楽社中 @ #MASUDA石見神楽WEEK)
2025年5月11日の夜、萬福寺でライトアップにギター演奏の音色が響きとても、心地よい時間を過ごせました。また、ゆるキャラ「しばいっぬ」も共演し、アンコールをしていました。ギター演奏の音色とともに動画をお楽しみに
2024年11月16日
2024年11月16日夜、萬福寺のライトアップが行われました。第31回全国山城サミット益田大会に合わせて行われたもので、いつも見られない夜の雪舟庭園が幻想的で綺麗でした。
しばいっぬと一緒にお掃除お掃除
時間 夏季 8時30分～17時30分
冬季 8時30分～17時00分
休館 年中無休
拝観料 一般 500円（400円）
高校生 300円（200円）
小中学生 無料
※カッコ内は団体（20名以上）割引
電話番号 0856-22-0302
駐車場有
２．医光寺（崇観寺）
雪舟は、文明年間（1469〜1486）第七代住職として庭園を残しました｡
医光寺の雪舟庭園は国史蹟および名勝に指定されており､ 池泉鑑賞半回遊式の庭園で、鶴池に亀島を配置した吉祥の庭となっています。池泉に造られた亀島、そこに、中国の神仙思想で、人の近づけない絶壁「蓬莱石組」があります。雪舟が中国での修行から帰国後、医光寺で住職となったことより、このような中国の神仙思想が表現されたののでしょう。亀島右手には、出島が鶴出島があり、上部に遠山石（須弥山石とも表現される）があり庭園に奥行き感を与えています。
毎年3月半ばには枝垂れ桜が華やぎを添え､5月には一面のツツジ、夏は緑が涼しく、秋には大きな楓が赤く染まります。
医光寺（崇観寺）は、臨済宗東福寺派のお寺ですが､もとは天台宗崇観寺の塔頭でした。崇観寺は1363年に創建され､足利将軍の台翰（手紙）をもって住職を任命したほどの格式のある大伽藍でした。益田兼見は本尊の釈迦如来坐像作成の大檀那（スポンサー）となっています。その後、１7代益田宗兼によって医光寺が開基しました。
国指定史跡及び名勝、国登録文化財、県指定有形文化財。
（医光寺のホームページ、庭園ガイドのホームページから一部i引用）
医光寺の庭の説明です。子供たちにした説明ですが、大人にもわかりやすいものです。庭を見ながらご覧ください。
2025年3月末の満開の医光寺の枝垂れ桜。このしだれ桜樹齢450年、益田が誇る雪舟の庭で、素晴らしい枝垂れ桜が毎年春に楽しめます。
医光寺へのアクセス バスで益田駅から医光寺行きのバスで15分、医光寺前で下車しすぐ。徒歩では40分。
時間 夏季 8時30分～17時30分
冬季 8時30分～17時00分
休館 冬季（１月・２月）休館
拝観料 一般 500円（400円）
高校生 300円（200円）
小中学生 無料
※カッコ内は団体（20名以上）割引
電話番号 0856-22-1668
駐車場有
萬福寺へのアクセス バスで益田駅から医光寺行きのバスで15分、医光寺前で下車し徒歩で6分。駅からは徒歩で40分。
３．雪舟の墓
雪舟が晩年住職をしていたとされる大喜庵、その境内の中に雪舟の墓があります。
その雪舟の墓／大喜庵に隣接されている「益田市立雪舟の郷記念館」は改修のため休館中です。
大覚寺／雪舟の墓へのアクセス
バスで益田駅から久城行きで【雪舟記念館入口】下車、徒歩5分。土田線・小浜江崎線でイオン前下車し、イオンを過ぎて雪舟の郷記念館・大覚寺まで徒歩15分。
雪舟の墓は24時間訪れます。
※雪舟の郷記念館は、改修のため休館です。
４．雪舟パスポートおよびスタンプ景品
益田の雪舟ゆかりの2つの庭をご覧いただくのに、年間パスポートがあります。また、スタンプラリーもあり、10個集めると景品をもらえます。パスポートを利用して10個集めて、本日景品をもらいました。
雪舟クリアファイル、お寺のプラシック製しおり、日本遺産カード、かわいいアニメバッジ、タオルなど、思った以上に結構いいものをもらいました。
【もらい方】
雪舟の庭を訪問しスタンプを10個集めると、雪舟の郷記念館でもらえました。これと同じ景品かはわかりませんが、現在スタンプを集めている方は、ぜひ景品をもらって雪舟・日本遺産を楽しみましょう。なお、雪舟の郷記念館は、現在改装で休館中ですが、電話連絡して取りにいったらもらえるそうです（電話連絡は必要。毎日出勤はされていないので、つながらない場合は日を改めてかけてください）。